安全を多方面から研究・考察

第17回 日本安全学教育研究会の開催にあたって
会長 湯川剛一郎

3年半近く、我々の生活に影響を及ぼしていた新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが五類になり、マスコミなどではインフルエンザ並の扱いになったと言われています。しかし、五類になったその日からウイルスの感染力や重症化リスクが低くなるわけでもありません。市民の生活は徐々に平常化しているようですが、外国人を含め、混み合う場面ではマスクを着用している人が多く見られます。一般市民のリスク感覚の変化を見る上で貴重な社会実験が行われていると思って観察しているところです。
 さて、本年は、新潟大学医学部高橋昌先生をはじめとする先生方、新潟県の関係者のご協力をいただき、新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」で、昨年の新潟大会に引き続き対面で開催することができました。ありがとうございます。
 本研究会では、2007年3月、福井県での第1回研究会以来、様々な分野の安全について対策も含めて議論を重ねてきました。研究の現状、対応技術の開発に続き、重要なことは技術をいかに普及させるかという点です。
 安全にかかわる分野は法令規制で対策が義務づけられ、関係者の全てが対応しているはず、という考え方で制度が運用されている場合が多いようです。最近、検査データの偽装など制度の不具合に関する報道も目にすることも増えました。法律と罰則以外の普及策を考える必要があるかもしれません。
 こうした時には、特定分野に片寄らず、理系、文系にかかわらず幅広い分野の話題を知ることが必要です。そうした場を提供することがこの研究会の使命だと考えています。
研究会において活発な意見交換が行われ、いろいろなアイデアが生まれることを期待しています。

※上記ポスターには記載されていませんが、香川先生と四戸先生はon line での参加となります。
※現地でのお弁当は、今回は事務局ではご用意しておりません。各自ご用意してください。

第17回日本安全学教育研究会セミナー

  • Date
    令和5年10月6日(金)・7日(土)・8日(日)の3日間
  • Time
    第1日目(8/30)
    12:20 〜 18:00
    第2日目(8/31)
    08:50 〜 18:20
    第3日目(9/01)
    09:00 〜 17:00
  • Description
    ・講師:湯川剛一郎その他多数
    ・対象者:市民一般
    ・参加費:制限なし
    ・会場およびwebサイトから研究会誌を2,000円でお求めになれます。
  • Location
    新潟大学南キャンパスときめいと & online(Zoom)
    新潟市中央区笹口1丁目1番地
  • Organization:
    日本安全学教育研究

新潟大学南キャンパスときめいとMAP

日本安全学教育研究会【活動指針】

本会は、安全学を多方面から研究・考察することによって、安全学に共通する要素を抽出し、それを基礎として安全学の学問的体系化を図るとともに、地域の事情や特性を重視しつつ、全国的視野での安全学の啓発と普及に努める。本会は、大学、国・地方自治体、民間等幅広い分野において、上記の活動に積極的に参加又は協力する人材並びに組織によって構成し、活動は、品位を重んじ、趣旨に反するいかなる権威や組織にも服することなく、中立の立場で行うこととする。