第14回 日本安全学教育研究会

第14回日本安全学教育研究会セミナー

日程 令和1年8月30日(金)・31日(土)・9月1日(日)
開催場所 秋田大学(秋田県) 本道記念講堂(30日・31日)、第二病棟 多目的室(1日)

第14回 日本安全学教育研究会の開催にあたって

会長 向殿政男

“いろいろな『安全』について考えてみませんか?”というテーマを掲げて、日本安全学教育研究会の公開講座は、ついに第14回目を迎えることになりました。毎年、国立大学を中心に開催場所を変えさせて頂いておりますが、今回は、秋田大学にお世話になることになり、無事に本公開講座を開催する運びとなりました。ご協力を頂いている講師の皆様をはじめとした関係各位に対して、心から感謝申し上げる次第です。特に、毎回、大変なご努力を頂いている月僧博和幹事長や桝本洋樹事務局長、及び、本研究会に参加いただいている会員の皆様方に対して、深く敬意を表したいと思います。
現実における安全問題は、異なった分野にわたって実に幅広いものがあり、かつ、時代によって内容的にも常に新しい課題が生じています。そのような中、今回は、秋田県がわが国でも先鋭的に直面し、今後はどこでも直面することになるはずの“人口の減少問題”に関連する安全問題を取り上げることになりました。各人が、自分が抱えている安全問題に主体的に取り組むにあたって、他の安全分野に学び、他の活動にヒントを得るという本研究会の活動は、大変貴重な機会になると信じます。今回の“人口の減少問題”に関連する安全問題に対して、積極的に異なった視点からのご意見を出していただくことにより、この問題の解決に対するヒントだけでなく、お互いの抱えている安全問題に関しても、いろいろと考えるチャンスになることを期待しております。それが、本公開講座の“いろいろな『安全』について考えてみませんか?”の趣旨なのです。
今後も、本安全学教育研究会の各会員や関係者は、このような活動を通じて、研究会の本来の目的である“安全学の教育の体系化と普及”に向けて邁進し、努力を続けていこうではありませんか。すなわち、安全には、分野を超えて共通部分があるはずで、人文、社会、自然の学問領域を超えて、全体で総括的に、統一的に、協調して実現する必要があります。安全に関して、誰でもが知っていなければならない共通した“安全の常識”を安全学として確立したい。その内容を教育のカリキュラムとして確立し、我が国の小、中、高等学校はもちろんのこと、大学でも安全学の教育を実施し、更には、社会一般に対しても安全学の思想や考え方を普及させていきたい。そのことを通して、我が国の安全文化の醸成と、安全、安心な国造りに貢献したい、ということです。研究会の皆様や本公開講座に参加されている皆様は、それぞれの安全の分野から参加していただき、それぞれの視点から、上記の安全学の構築に向けてご努力を頂きたく、お願いを申し上げる次第です。

最後に、今回の公開講座の開催に当たり、会場をお借りし、特別講演をはじめとして全面的にご協力を頂いた秋田大学の関係各位に、深く感謝を申し上げる次第です。

(2018年8月記す)

8/30公開講座プログラム(1日目)

13:20~13:30

向殿政男

開会の挨拶

日本安全学教育研究会 会長
向殿政男

13:30~14:50

高橋 信

分類:会員発表1

『安全学の発達過程Ⅰ(機械設備等の安全学)』
明治大学名誉教授
向殿政男
[座長:国立研究開発法人物質・材料研究所 野口 隆志]

15:00~16:20

北村 正晴

分類:安全学

『安全学の発達過程Ⅱ(社会技術システムの安全学)』
東北大学 名誉教授
北村 正晴
[座長:京都大学 名誉教授 木村 逸郎]

16:30~17:50

高橋 信

分類:特別講義(1)

『AIは人間を越えて安全に寄与できるか?』
東北大学大学院 教授
高橋 信
[座長:東北大学大学院 教授 金子 俊郎]

8/31公開講座プログラム(2日目)

8:50~9:00

清水 宏明

開会の挨拶

秋田大学 脳神経外科教授
清水 宏明

9:00~10:10

佐藤 時幸

分類:特別講義(2)

『資源学の世界展開と安全教育』
秋田大学 大学院国際資源学研究科特別教授
佐藤 時幸
[座長:名古屋大学 准教授 近藤 博基]

10:20~11:50

湯元 巌

分類:特別講義(3)

『秋田県の人口減少対策』
・秋田県の人口減少の状況
・秋田県の人口減少の克服に向けての対策
秋田県 あきた未来創造部長
湯元 巌
[座長:公立小松大学 理事長 石田 寛人]

12:10~13:30

臼木 智昭
加藤 純雄

分類:特別講義(4)

『秋田大学による人口減少対策支援並びに大学の特色ある教育・研究について』
・秋田大学における人口減少社会における若者の地元定着への取り組み
秋田大学 学長補佐(地域協働担当)
准教授 臼木 智昭(上写真)

・秋田大学の教育研究における環境安全確保
秋田大学 環境安全センター長
教授 加藤 純雄(下写真)
[座長:明治大学 名誉教授 向殿 政男]

13:40~15:00

小林 淳一

分類:特別講義(5)

『秋田県立大学による人口減少対策支援並びに大学の特色ある教育・研究について』
秋田県立大学 理事長・学長
小林 淳一
[座長:東京大学 名誉教授 小田 哲治]

15:10~16:30

熊谷 嘉隆

分類:特別講義(6)

『公立国際教養大学による人口減少対策支援並びに大学の特色ある教育・研究について』
公立国際教養大学 副学長・教授
熊谷 嘉隆
[座長:関西大学 社会安全学部教授 安部 誠治]

16:40~18:10

パネルディスカッション

分類:ディスカッション

秋田県 あきた未来創造部長 湯元 巌
秋田大学 学長補佐・准教授 臼木 智昭
秋田県立大学 理事長・学長 小林 淳一
公立国際教養大学 副学長・教授 熊谷 嘉隆
秋田魁新報社 統合編集本部・報道センター長 泉 一志

[座長:香川大学 副学長 白木 渡、 元東京海洋大学大学院 教授 湯川 剛一郎、 元福井新聞 編集本部長 四戸 友也]

16:40~18:10

パネルディスカッション

9/1公開講座プログラム(3日目)

9:00~10:10

清水 宏明

分類:特別講義(7)

『脳神経外科医療の実際と安全意識』
秋田大学 脳神経外科教授
清水 宏明
[座長:東北大学 名誉教授 北村 正晴]

10:20~11:30

小坂 俊光

分類:特別講義(8)

『医療現場におけるリスクマネジメントの現状と課題』
秋田大学医学部附属病院 医療安全管理部 病院教授
小坂 俊光
[座長:ふらむはぁとリハビリねっと 代表取締役 安倍 浩之]

11:40~12:10

野口 隆志

分類:危険認識安全学

『水素取扱いにおける危険認識の変遷』
国立研究開発法人物質・材料研究所
野口 隆志
[座長:日本大学 文理学部教授 水野 伸夫]

12:20~13:20

島田 久美子、荒関 仁志

分類:ランチョンセミナー

『地域情報化と安全学』
常葉大学 公務員試験対策センター長
島田 久美子
[座長:日本大学 大学院教授 荒関 仁志]

13:30~14:00

白木 渡

分類:災害安全学

『レジリエンスエンジニアリング手法による避難所運営の課題分析と対策の提案』
香川大学 危機管理先端教育研究センター長・副学長
白木 渡
香川大学 創造工学部教授
井面 仁志
香川大学 講師
高橋 亨輔
[座長:元東京海洋大学 大学院教授 湯川 剛一郎]

14:10~14:40

作田 博

分類:人間安全学

『レジリエンス・アセスメント・グリッドを活用した潜在リスク気付き研修の試運用について』
原子力安全システム研究所 主席研究員
作田 博
[座長:京都工場保健会 顧問 髙田 志郎]

14:50~15:20

垣本 由紀子

分類:人間安全学

『同一事例に複数のヒューマンファクターモデルを当てはめた場合の問題点』
日本ヒューマンファクター研究所 顧問
垣本 由紀子
[座長:原子力安全システム研究所 副主任研究員 松井 裕子]

15:30~16:00

湯川 剛一郎

分類:食品安全学

『問題の本質を明らかにすることの難しさ~誤った判断をしないために~』
元東京海洋大学 大学院教授
湯川 剛一郎
[座長:原子力安全システム研究所 主席研究員 作田 博]

16:10~16:40

月僧 博和

分類:人口安全学

『年齢別人口分布(人口ピラミッド)の安全学的考察』
福井医療大学 教授
月僧 博和
[座長:気象庁航空予報室 調査官 庄司 桂一郎]

16:10~16:40

四戸 友也

分類:安全保障

『若泉敬と日本の安全保障』
元福井新聞 編集本部長
四戸 友也
[座長:福井医療大学 教授 月僧 博和]

16:10~16:40

垣本 由紀子

閉会の挨拶

日本安全学教育研究会 副会長
垣本 由紀子

Date

2019年9月01日

Time

3日間イベント
09:00 - 17:30

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当イベントは終了しました。

Location

秋田大学(秋田県) 本道記念講堂(30日・31日)、第二病棟 多目的室(1日)
秋田県秋田市本道一丁目1-1
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日本安全学教育研究会【活動指針】

本会は、安全学を多方面から研究・考察することによって、安全学に共通する要素を抽出し、それを基礎として安全学の学問的体系化を図るとともに、地域の事情や特性を重視しつつ、全国的視野での安全学の啓発と普及に努める。本会は、大学、国・地方自治体、民間等幅広い分野において、上記の活動に積極的に参加又は協力する人材並びに組織によって構成し、活動は、品位を重んじ、趣旨に反するいかなる権威や組織にも服することなく、中立の立場で行うこととする。